抗えない学習性無力感 助かるキーワードはフローか?
「抗えないのさ・・・現実には!」なんて名台詞がありますが、
何かを学ぼうとしたり、行動しようとしたときに
モチベーションは必須なものとなります。
困難な問題に直面した時、
学習性無力感というリスクがあるので、
実際にどういったものか?
対処方法やそのポイントは?
ということをまとめていきます。
抗えない学習性無力感 助かるキーワードはフローか?
学習性無力感とは?
動物が過去の経験を通して、「なにもできない」ことを学んでしまうと、
新しい状況でさえ、何もしようとしなくなるというものです。
元は、ポジティブ心理学の父マーティン・セリグマンが行った実験
犬が電撃を避けるために、
仕切りで分けた隣の部屋へ飛び移ることはすぐに学習できるが、
飛び越えたりしても電撃が回避できない環境に置かれると、
その後の実験では身動きを取ろうとせず、
電撃に耐えるという行動をとったという結果から導かれたものです。
これは、人間にもよく起こっています
職場の上司に「何度意見を言っても、こちらの意見が通らなかった」
→意見することさえやめてしまう
DV夫に「逃げても、さらに暴力を振るわれる」
→逃げたり周りの人に助けを求めると
ひどい仕打ちがあるかもと思って、行動できなくなる
勉強で「努力をしたにも関わらず、点数に反映されない」
→勉強しても無駄だと解釈して、勉強しなくなる
なぜこんなことが起こるのか?
学習性無力感が起きるポイントは
「できないことをやり続けることの苦痛」
→できてないことを痛感、達成感のなさが
モチベーションを低下させていきます。
「フィードバックによる自己評価の低下」
→結果として、努力が無駄だったと感じてしまうと、
モチベーションは低下します。
「コントロールできないという感覚」
→自分でコントロールしている感覚を失うと
自分がやっているという感覚さえ薄れていきます
「やらされた仕事」というやつです。
こういったものが考えられます。
では、学習性無力感を防ぐには?
「頑張ったらできるくらいの課題を設定する」
→フロー状態になるための条件でもありますが、
達成感・自己の成長を感じることができます。
「正のフィードバック」
→自己評価を低下させないためには、
ポジティブなフィードバックをする必要があります。
ただし、「いいところ」ばかりフィードバックするよりも
「いいところ」+「今後の課題」が重要だと思われます。
「自己認識の促し」
→「結果」ばかりに目が行ってしまいますが、
自分がどういう努力・経過をしてきたのか?
自分自身で振り返る機会を作る。
「できないものは適材適所」
→「できない」ことを恥ずかしいと思うものかもしれませんが、
「適材適所」という言葉もあります。
自分にできる部分、できない部分
他者に依頼できる部分、依頼できない部分
状況を把握し、対応することでコントロールしていけるはず。
フロー状態になるためのポイントを抑えると回避できるかもしれませんね。
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明確な目的(予想と法則が認識できる)
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専念と集中、注意力の限定された分野への高度な集中。(活動に従事する人が、それに深く集中し探求する機会を持つ)
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自己に対する意識の感覚の低下、活動と意識の融合。
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時間感覚のゆがみ - 時間への我々の主体的な経験の変更
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直接的で即座な反応(活動の過程における成功と失敗が明確で、行動が必要に応じて調節される)
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能力の水準と難易度とのバランス(活動が易しすぎず、難しすぎない)
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状況や活動を自分で制御している感覚。
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活動に本質的な価値がある、だから活動が苦にならない。
最後に
学習性無力感とモチベーションあるいはフロー状態とは
相互に関係性があることがわかりますね。
状況をコントロールして勉強や仕事・恋愛に励みたいものです。