メンタリズムの考察

メンタリストDaiGoさんのおすすめ本や講義からメンタリズム・心理学や様々な科学を学び、ビジネスや子育て等に活かしていこうというブログです

やる気を引き出す子育ての方法

子育てをする際に、「子供が言うことを聞いてくれない」「子供がやる気が無い」「積極的じゃない」なんて悩んでいる親御さんは多いと思います。そもそも、モチベーションはどうやって引き出せばよいのかを考えていきます。

巷では、YDK(やればできる子)なんて言われていますが、そもそも「やればできる」なんてのは当たり前で、どうやってやる気を起こさせるのかと言うことが問題なのです。では、やる気(=モチベーション)を上げるためには、どうすれば良いのか、その答えは、ダニエル・ピンクが提唱する「自主性」と「成長の喜び」と「目的」をはっきりさせることが必要です。

現在の教育を考えると、「従順さ」「報酬に対するやる気」「他者との競争」を重点に置いています。この教育の結果、どう成長するかと言うと、言われたことしか出来ない人間、目先の報酬がないと動かない人間、やりたい事が見つけられない人間になってしまう可能性があります。注意しなければならないのは、教育場面だけでなく、親である自分達も、「こうしなさい」「これをやったらお菓子あげる」などやってしまいます。「言うこと聞かせるにはそうするしかない」と思うかもしれませんが、本当に必要なのは、自分で必要だと感じて行ったり、積極的に自分のやりたい事に関わらせる事なのです。このヒントとして、「アンスクーラーの子育て論」「成長を実感するフィードバック法」「ほめ方」「勉強などの楽しみや目的を見出す方法」を見ていきます。

 

アンスクーラーの子育て論

海外や最近では日本でも、unschooler(アンスクーラー)といって、家では子どもの自主性を育むために、興味を持ったことには積極的に関わらせるということが増えています。そのため、やりたい事をするための準備を一緒に行い、自分なりの課題を設定し、問題を解決していくという方法をとっている家庭もあるようです。

 

成長を実感するフィードバック法

学校の成績表など他者からの評価がほとんどですが、子ども自身が自分をどう評価しているのかが重要なポイントです。

そのため、どこが良くなったのか、どうしてよくなったのか、これからの課題はなんなのか、それを達成するためには何をする必要があるのか、子ども自身が考えられるように手助けしていく必要があるのです。他者からの評価は誰でもやってくれます、子ども自身が成長を実感することこそが、モチベーションを引き出す方法のひとつなのです。

 

効果的なほめ方

どうしても、「すごいね」「次もこの調子で」と言ってしまいがちですが、結果よりも努力した過程をほめることが必要です。また、アドラー心理学的には「ほめる」ことを否定し、勇気付けという感謝や感情を伝えることを推奨しています。こうすることで、他者の評価に依存しない、自主性を伸ばすことに繋がる可能性があります。また、「自分の子どもはほめるところが無くて」という方もいると聞きます。これは、悲しいことです。まずは、生まれてきてくれるだけで「ありがとう」のはずです。さらに、本当に小さなことでも良いので、「努力が実ったのかな?」「うれしいなぁ」と伝えてあげてください

 

勉強などの楽しみや目的を見出す方法

「数学とか社会とか、こんな勉強やって何に繋がるんだ」というのは、大人も思うことがあるのですから、子どももそう思って当然と言えます。勉強する時に大切なのは、生活にどう活かされるのか知る、自分のやりたい事を実現するための勉強であると目的を見出す、何が楽しいのかを知ることです。親はそれを支援してあげましょう。支援しすぎれば干渉になってしまうため、簡単なことではないですが、それは当たり前です、これからの時代を担う子どもを育てているのですから。

また、ドラゴン桜にもありましたが、共同学習をすすめるため、子ども一人ひとり違う課題を出して教えあう(=先生になってもらう)という方法も良いでしょう。そうして教える楽しさを見出し、自主的に学習していく子もいると思います。

 

やる気を引き出すために・・・

最後に、親は子どもが楽しいと思えるものに出会うために支援してあげる必要があります。子どもの初めての世界は家庭です。その世界を広げられるのは、他でもない親のはずです。また、やる気が出なくても怒るという安易な方法は使えません。子どもの自主性を伸ばし、自分自身が成長しているという実感を持ち、人生の目的を見出すまでは、支援し優しく見守るしかないのです。

 

次に紹介する本は、モチベーションを引き出す方法や飴とムチの危険性について述べており、後半は個人、企業、子育てで使えるヒントが記されています。 

モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか (講談社+α文庫)
 

 

次の本は、アドラー心理学の入門書です。他者からの承認欲求から開放されるための「勇気付け」とは何なのか、そのヒントがここにあります。 

アドラー心理学入門―よりよい人間関係のために (ベスト新書)

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