観察眼を鍛える ~しぐさにみる心理~
メンタリストに必要な条件としては
観察眼は最低条件と言っても過言ではありません。
様々なリーディングや心理誘導などもこの観察があってこそ成り立ちます。
ドイツのメンタリストであるトルステン・ハーフェナーも著書
とっさのしぐさで本音を見抜くの中でしぐさの重要さを説いています。
まずは、どういったポイントを見るべきかを知ることから観察眼を鍛えていきます。
「しぐさ」がコミュニケーションの手がかり
「しぐさ」とは身体言語です。
非言語コミュニケーションのひとつで、
その身振り・手振りは言葉が無くても相手に感情を伝える事ができます。
ここで、順序についてまとめておきます。
人が感情を覚えたとき、身体に反応が出ます、その後に言葉が出ます。
例えば、
・子どもの笑顔をみて嬉しくなる
→こちらも笑顔になる
→「かわいいなぁ」と言う
これは、感情と言葉が一致している場合です。
ここで注意すべきなのは、
言葉は思ってもいない事も言える
身体の反応も一部は行動統制できる
ということです。
つまり例を挙げると、
・スピーチの場で緊張する
→顔が不安な表情で、落ち着きがなくなる
→「緊張してるわけ無いよ」と言う
身体言語は緊張を表しているのに言葉では明らかな嘘とわかる例です。
違う例では、
・嘘がばれそうになり、心が動揺する
→ほんの一瞬「ギョッ」とするも、無表情を装う
→事細かに説明したり、身体が左右に揺れる
表情に出ないように意識したものの、違う身体言語等に表れる場合です。
心理を読み解くにはどこを観察すればよいのか見当はついてきましたか?
ほんの一瞬の表情変化「微表情」
手や体、足に表れる「しぐさ」
ということになります。
メンタリストや占い師など心を読む事を生業にしている人たちは、
身体言語の観察なしには成り立ちません。
様々なテクニックがこの観察の上に成り立っているのですから。
手、足、体に表れるしぐさ
全てを挙げると膨大な情報量になってしまうため、
それぞれいくつか例を挙げて見ようと思います。
手に表れるしぐさ
手で何かを表す・示す
これは、プロバビリティヒットでも応用されていますが、
「何か顔の中でパッと思い浮かぶもの」と言いながら指で鼻を示す
この指で鼻を示すという行為が、その意図を伝えています。
また、右手を自分、左手を相手に見立てて、
右手をわずかに上げておくと、自分が優位に立っている事を暗に示しています。
足に表れるしぐさ
足の向く方法
興味のある対象に対して足先が向く事が知られています。
一方で、早くその場から立ち去りたい場合は出口のほうを向く
そういえば、警視庁ゼロ係~生活安全課なんでも相談室~で
主人公小早川冬彦(小泉孝太郎)が足先の向きをヒントに
真実を見抜いたストーリーがありましたね。
捜査を始めるきっかけが、徘徊老人に刑事が話を聞きに言ったときに、
足先を自分に向けていなかったとかそんな理由だったと思います。
詳しくは第一話を参照。
体幹に表れるしぐさ
体幹の傾く方向
先ほども説明しましたが、左右に揺れる場合は心が動揺している事を示します。
前後への場合はどうかというと、
前傾になると、目の前の事に興味があるということを示します。
また、誰かと対峙している場合は自分を大きく見せる事ができるので、
積極的に関わっている・プレッシャーをかけているという印象を与えます。
後傾になると、相手と距離をとりたいと思っているか、
背もたれに寄りかかってリラックスしているともとれるので、
判別には注意が必要です。